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2026.07.03
トレンドリサーチサマリー:リバイバルとバズの関係
1. 「音楽」:ラストツアーが生んだ巨大な熱狂と、ランキング独占の背景
6月の音楽シーンのトピックは、ラストツアーおよび解散発表によって旋風を巻き起こした「嵐」の圧倒的な存在感です。Apple Musicのトレンドチャートでは、新曲「Five」を筆頭に往年の名曲を含む計8曲がトップ10を占拠しました。これは近年の「Mrs. GREEN APPLE」などのアーティスト事例にも見られる、ファンベースが再生数を押し上げランキング上位を独占する「現代のデジタルヒットの構図」そのものです。ラストツアーというイベントがファンを動かし、その熱狂がランキングという数値にダイレクトに反映された形と考えます。
2. 「SNS」:Apple MusicチャートとTikTokチャートの乖離
一方で興味深いのは、Apple Musicを席巻した嵐が、TikTokのトレンドチャートには顔を出していないという、プラットフォーム間の違いです。TikTokで爆発的な投稿数を叩き出しているのは、海外発のミーム『Six Seven』やシュールなファンクなど、音としての心地よさや真似しやすさが際立つ楽曲たち。Apple Musicでは「アーティストの歴史や文脈」が聴かれているのに対し、TikTokでは歌詞の意味よりも「聴いた瞬間の音のノリ」がバズの絶対条件であると思われます。
3. 「SNSワード」:ドパガキ
最近のネットカルチャーを象徴する言葉として、「ドパガキ」というインターネットスラングが定着しています。本来はショート動画やスマホゲームといった強い刺激を貪る若年層(ドーパミン中毒の子供たち)を指す、皮肉混じりの言葉でした。しかし、現在のSNSではその自虐的な響きは薄れ、「流行に敏感な自分」をポジティブに表現する自称として、「ドパガキがドハマりする神曲」といった親しみやすい文脈で広く使われています。
4. 「NEXTトレンド」:リバイバルから生まれるエモーショナルなリリック動画
今後活発化が予想されるのが、平成・昭和の名曲を深く掘り下げるリバイバルブームです。嵐の旋風をきっかけに「昔の曲は歌詞が良い」と気づいた若者たちが、平成ポップスや昭和歌謡へと探索の手を伸ばし始めています。この「名曲を掘り下げる流れ」が定着すれば、歌詞の世界観を視覚的に表現した投稿が、次のTikTokのトレンドを作る主役になると予測しています。
5. 総評
嵐の解散をめぐるエモーショナルな熱狂がApple Musicを埋め尽くす一方で、TikTokのタイムラインでは「ドパガキ」を自称する若者たちが、意味よりも直感的なノリを重視したシュールなダンスを楽しんでいる。
一見すると矛盾しているような、この両極端なグラデーションが同時に存在しているのが、現代の若者カルチャーのリアルです。
